ここは公園。大公園。

面積だってドーム何個分かの大きさあるらしく、

中にはいくつも噴水やベビーゴルフやテニスコート・・・公会堂だってある。

新参者は、余裕で中で迷子になるほどのデカさだ。

桜の名所でもあり、春の見頃には1日1万人以上の人が訪れるとか、なんとか。

 

で、以前から俺んとこのラブラドールを見たがっていた藤真さん、

今日はこいつらを連れてこの大公園に散歩に来た。

ふっ、こいつら・・・ダシに使われているとも知らねーで千切れんばかり、嬉しそうに尾っぽ振ってやがる・・・。

ああっっ!・・・この時ほど犬を飼ってて良かったと思ったことは、ねえ!!

ガキの頃なんて、俺よりデカいこの怪力犬どもに振り回されて半ベソで散歩したこともあったが・・・

てめーらもやっと俺様に、ご主人様に恩返しするときが来たってワケだ!かっかっかっか!!!

 
・・・でも、毎回のことだけど成犬3匹の散歩・・・

すっっっげぇ力で引きずってくんだぜ〜俺を!

もうガキじゃねえし、ベソなんかかかねえけどな。


毎度みんな、張り切る張り切る。散歩、大好きなのだ。

そして今日はさらに!一段と興奮してやがるぜ!ま、しょうがねえけどよっ!!!
 

・・・だって今日は!あの藤真さんが一緒なんだぜっ!!??

しかも1匹、藤真さんがリードを引いてくれることになった。
(というか、率先して引きたいと言ったんだ。バカ犬のリードを・・・)

藤真さんに預けた犬は、 喜助 という犬。

この中では、一番若いのである。

俺がリード持ってる、 獅朗 と 音々 の子どもなんだ。

「俺、こいつの引きたい」

「えっ!?こいつですか!?」

「なんで  え!?  なんだ?」

「・・一番ぶっさいくなんすけど・・」

「そうか?可愛い顔してると思うけどな」

「ええ〜!?そっすか?」

「なあ、名前なんていうの?」

「喜助っていうんですこいつ。俺がつけたの」

「喜助、いい名前だな〜よろしくな、喜助」


なんつ〜か・・・・・

藤真さん、趣味悪いな〜・・・・・ 

なんたって音々が5匹仔犬を産んで、みんな親戚や近所の人や、知り合いの知り合いへ・・・

てな感じで貰われていったけど、こいつだけはブサイクだったもんで貰い手がつかなくて。

んで、結局うちで飼うことになったんだ・・・こいつはそんな売れ残りなんすよ?藤真さん??

  

「・・なんかこいつ、喜助。おまえに似てるのな」

「ぶふぅぅっ!!!!どこが!?」

「顔かな。それに、腕白で一番落ち着きがないとこ」

ひ、ひどい藤真さん・・・俺が犬顔・・!?

しかもこの間抜け面と俺が似てるだなんて・・・!


俺は、さっき藤真さんが 『喜助が一番可愛い』 と言ったことなんて忘れて、かなりダメージくらってた。

 

・・・くそっ。俺と喜助が似てるってのは、認めないけどさっ。

今、藤真さん、超嬉しそうだ。

こんなことで喜んでもらえて、俺もすっげ嬉しい。

なんでも藤真さん家は親父さんが大の犬、というか動物嫌いらしくて、

せっかく立派な1件家なのに、飼えないんだってさ。

 

「俺も早く家出てこんな犬、飼いたいなあ」

「家、でるんすか?」

「・・・そりゃ、いずれはな」

「結婚とか」

「したら、絶対飼うな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」 

だったら、

お婿さんかお嫁さんかよくわかんないすけど、

清田家に来てくれれば、 『こんな犬』 もう3匹もいるんすけどね・・・・・!

「ふふふふっふふふ」

「?・・・何、笑ってんだ?気味悪いやつ」 

・・・その俺の笑い声に不信そうに振り返った喜助。

俺はあせってやつの頭に鉄拳をくらわした。

「あ!何やってんだよいじめんな!!」

「え〜っ!?だって〜〜」

「おまえの飼い主、ひどいやつだな?喜助??」

藤真さんがしゃがみ込んで、喜助の頭を抱え込むようにして撫で回している。

あっコラ舐めんな!頬っぺたを〜!!

くそ羨ましいぜ〜!!お、俺も犬になりて〜!!!
 

 

・・・俺達2人と3匹は、どんどん木々を抜けて公園の奥へ奥へと入って行く。

こっちの方は、街灯がほとんどなくなる。

この時間に、女の人がひとりで通るには危ない道なのかもしれない。

「こっちの方はだいぶ暗いっすね〜」

「でも夜に散歩って一番いいよな。
5時6時まではさ、まだこの時期でも蚊が集ってくるもん」

「あ!そういえば俺、今日まだ平気だ!
いつもは他に誰も刺されてなくても俺だけはブクブクに刺されるんすよ!なのに!!」

「そりゃ〜血がよっぽどうまいんだな。血の気多いんじゃね?」

「それ・・・褒めてもらってんすかね?俺」

「褒めてる褒めてる・・・何型だっけほら、蚊に一番刺されやすい血液型。おまえソレ??」

「あ!それ俺っす!俺はね・・・・・・・・・・・・・」 



そこで。

話の途中だったけど、2人して同じところを見て、固まった。

向かいのベンチに、人がいる。2人いる。カップルだ。

でも、何で。 

何で、男の人の膝を跨いで、女の人が乗っかっているんだろうか。

女の人は男の首?肩?に手を回し、男の人は女の人の腰の辺りを掴んでいて、

2人とも、腰を揺すってる・・・女の人のスカートがめくれ上がってて・・・・・・・、

・・・って、何だコレ。

何だ、じゃねえ。

コレの・・・コレの・・・・・・・・・・・・・・・・

こんな格好してすることった・・・・・・・・・・・・・・1つしかねえ!!!

 

「あわ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・んんぐっ!」

 

俺は大声で叫びそうになったが、寸でのところで藤真さんに口を押さえつけられた。

そのままの状態で、また2人して固まった。

・・・む・・いい加減・・・く、苦しい〜・・ふ じ ま さんっ!!

「んんんんんんんんんん・・・!(藤真さん離して!死ぬ!!)」

しばらくして俺が窒息しそうでばたばたやり始めると、慌てて手を離してくれた。

「うわ゛っ!!・・はあはあはあはあ・・・・・・・・・・し、ぬかと思っっ・・」

息を整えて、藤真さんを見る。

喜助のリードを、軋むくらいに握り締めた左手。

俺の視線を勝気に捕らえた瞳。

・・・彼の言わんとすることを、俺は野性的カンで一瞬にてすべて察知した。

「(ここは回避、緊急避難だ。一気に行くぞ、清田!)」

「(・・・おう!藤真さんっ!)

せ〜〜〜〜〜〜のっっ

「「(っっっ速攻!!!!)」」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ-----!!!

 

バカみたいな猛スピード、男2人&デカい犬3匹で駆け抜ける公園内の暗闇。

ぎゃー!!全然気づかなかったけどよく見たらあっちにもあっちにも・・ここにもこんなとこにまで!!!

おい万年発情バカップルども!夏の名残をそんな方法で惜しむんじゃねえ!!ハレンチなっ!!!

よくも俺と藤真さんの神聖な散歩の場を・・・こここここんなんに使いやがってっっ・・・!!

ちくしょ----!羨ましいぜバカヤロ----!!どうせ俺はこういうことに全然免疫ねーよばあか!! 

・・・つーか藤真さんやっぱすっげースピードだ!負けねーぞ・・うおおおおおおお!!!

 

ダダダダダダダダダダダダダダ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!

 

「・・・はあはああはあっっはあああはあ」 

「・・・・うっ・・はあはあはあはああ・・・は」 

どれくらい、走っただろうか。

公園奥の暗がりゾーンを抜けて公園のエントランス部分に着くと、

どちらからともなくスピードを失速させて、止まった。

つーか、もう心臓爆発寸前だ・・・つ、疲れた・・・

・・・ここは明るくて、人もぼちぼちいた。

すごい勢いで走ってきた俺達を、みんな唖然と見ていることだろう。

 

「・・・はあ・・・・はあ・・・・・はっ・・・」

「・・・・・・・はあ・・はあ・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」

・・・藤真さんと目が、合った。

無数の街灯で照らされたこの場所じゃ・・・

俺、たぶん顔真っ赤なの、バレちゃってますよね・・・??



ていうか、

藤真さんも、真っ赤じゃないすか・・・・・・・・・・・!!

目が、合ったけど。

2人して、真っ赤な顔して・・・もう、顔見らんなくて、下向いて・・

え・・・え〜っと・・・
 

・・・ち、ちくしょー!何なんだあいつらはよう!

なんで平和に散歩してただけの俺と藤真さんが、

あいつらのために、あんなことのために気まずくならなきゃならんのよ!!

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・清田、あのさ」

「は、ハイィィっ!!」

「あの人らさ・・・・蚊に、喰われないのかな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ?」

「あの人らが喰われてるから俺ら、平気だったんじゃね?」

「・・・・・・・・・・なるほど!」

「だろ・・・はははははははっ」

「・・・・へへへ・・・かっかっかっかっか!!

 ・・・こうして、この事件?はあっけなく収まったのだった。

 

 

トンでもねーもん見せられて、めちゃくちゃどきどきしてめちゃくちゃ走って、

めちゃくちゃ心臓に悪かった。

でも、

すげー大人で、ソウイウ経験も当然あるんだろうと思ってた藤真さん。

あんなん観ても逆に冷静だったら・・・俺、なんかやるせないっすよ。

だけどさっき、


自分と同じようにテンパって真っ赤になってたのを見て、

何故か・・・・・それがすごく愛しくて。

すごく、すごく安心したんすよ・・・・。

 

 

・・・みんな、ホント自由気ままにこの入り口の花壇のあたりで集まってる。

待ち合わせをしている人。

夜の散歩にくる人。

学校や会社の、帰り道として通り抜けていく人。

スケボーの練習をしてる人。

そして・・・・・・・・・・・

 
「にぎやかだな」

「おお!これは!!!」

いわゆる、ストリートダンスってやつだ。

深夜の駅前とかで、ラジカセかけて踊ってんの、たまに見かけるけどここでもやってんだな。

俺らよりちょい年上っぽい集団・・・大学生だなたぶん。

で、パンクっぽい音楽をかけて踊ってる。

・・・俺、ダンスのことは全然わかんねーけどでも、

「こういうダンスってヒップホッポとかR&Bとかで踊るんじゃ?」

「?ダンスのことはよく解らんが、そういう決まりがあるのか?」

「いや・・決まりなんてないと思いますけど」

「じゃあ、いいじゃん」

「え」

「好きな音楽かけて、好きなように踊れば良いじゃん。その方が、気持ち込められるんだろ」

・・って、藤真さんが。

そうじゃん。

藤真さん、超良いこと言うわ流石だわ。

いいんだ、気持ちが伝われば。

どんなんでもいいんだ。

ルールなんてねーんだたぶん。

ただ、そこに気持ちがこもってりゃ。

あ、そんでもってこの歌・・・・・・・ 

「なんだーこの歌、何語だ?中国の音楽か?」

B語っすよ」

「は?」

「このバンド、歌詞をいつもでたらめ語で歌うんです。
適当めちゃくちゃアドリブ語、って本人たちも言っちゃうくらい」

「適当に歌うってことか?日本人?」

「はあ、たぶん」

「・・・世の中には俺の知らない世界がまだたくさんあるのな。
あのダンスにしても・・・おお!!」

「うおっ!すげーフットワーク!!」

何の技とかはまったくわかんねえがこいつはすげえ!

TVで、ビミョーに目にしたこと、あった気がするけど。

背中を地面につけてぐるぐるぐるぐる・・のた打ち回ってら!

(後で知ったんだけど、ウインドミル、っていう技らしい) 

そして片手で体を支えてフリーズ。すげーな・・・・

「か、体痛くないんすかね」 

「さあな・・・でも、かっこいいな」

かっ!!・・・・・・・・」

「か?」

 ・・・かっこいい〜〜〜〜????

あんなどこの馬の骨かもわかんねーようなB系小坊主がカッコいい〜!!??

ふ、藤真さんそりゃないぜ〜〜〜!!!!

しかもそいつ、周りの取り巻きの女の子からも黄色い歓声を受けてやがる。

ちくしょ----気にくわねえ!

モテるだけでもムカつくってのに

よりによって俺の藤真さんの目線を盗みやがったな!!??

「くっそー!!あやつだけは許さん!!」

「清田?」 

「藤真さん、持っててくださいっそしてばっしばしにその大きな目をさらに見開いて見ててくださいこの清田を!」

「ちょ・・!?おい!?」

藤真さんに獅朗と音々のリードを強引に押付けると、

俺はそのダンス集団めがけて・・・駆け出した!

 

「・・・・・・・・・・・・・そらっ!!見やがれっっ凡人ども!!!」

ロンダードしてそのまま連続バク転・・・おお!調子がいい!!

・・・11回12回・・・、おお、俺何回回った??いい加減くらくらしてきたぜ!

そ、そろそろフィニッシュでダイジョーブだよなっ!?・・・最後に!

・・・この高いバク宙で、フィニッシュ!!!って!


・・・・げげげげ--------!!!
 

ぐしゃ。

・・・着地の足が砂利に滑った俺は

轢かれたカエルのごとく顔からうつ伏せに、卒倒した・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「・・ちょっと!この子無事!?すごい音したわよ今!」

「おい!大丈夫か少年!!」

「お、起きねえぞ骨折ったんじゃねえの?」

「頭ぶったとか?」

「・・ていうか誰?」

「知らねーよ!」




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・とうっ!!!!!

びょ------------------ん!!!!

「うわっ!ますます元気になってるぞ!」

「無事だったのか少年!?」

・・当たり前だろ小坊主め!痛ててってて・・・

俺とおまえらじゃ、鍛え方がちがうんだよっ。

・・・にしても・・

めちゃくちゃ恥ずかしいことしちまったよ---!

顔から落下かよ---!!みっともねえええ!もう・・藤真さんのこと見れね〜!!

「おい少年!」

「あ?何だよっ」

「君すごいな!体操選手か!?
それともどっかプロのダンスチームに入ってんの!?」

「む」

「さっきのバク宙、見たぜ!
着地は失敗したけどあんな高い打点のバク宙は初めてみたぜ!一体何回転したんだ!?」

「ほんとすごかったわ〜!私、感動しちゃった!」 

「サーカスでも見てるみたいだったぜ!」

「違うでしょ!ジャニーズよぉぉ!!」

「ねえ!もう1回見せてよ〜坊やあ、カッコい〜v」

 

な、何〜!?俺、なんか今すげー注目されてっぞ!!??

まあ、実力からして当然だが・・・あんな着地でも感動するとはさすが凡人ども。

・・・そう、こんなやつらより何より、藤真さんは!?

俺が振り向かせたいのは、感動してほしいのは藤真さんただひとり!どこだ!?藤・・・・・

 

ゴっ!!

 「ぐ・・・・・・・・・・・・・・・ぐうううっ」

 ・・・突然頭上から落下してきた隕石は、大袈裟じゃなくバク宙で着地の失敗をしたのより10倍くらい痛かった。

さらにそれが隕石じゃなくて、藤真さんのゲンコツだって気づくまでにちょっと時間がかかった・・・・

どうやら・・・殴られたんすね、俺・・・。

「まったく何やってんだお前は!行くぞっ」

「藤真さ・・・痛てててててて!み、耳がちぎれるっ耳っ引っ張らないでっ!」 

「ほう・・・じゃあ特別に優しく、こっちにしてやろう」

「ぎゃああああああ、頬っぺたもげるウウウウウ!!」

 

藤真さんに引きずられて、断末魔の悲鳴を上げながら連れて行かれる俺。

その彼に従ってのしのし歩いていく、大きな3匹のラブラドール。

・・・・・・・・・その光景をギャラリーは、ただ呆然と見守っていたとか、何とか。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「痛ててててててててっ」

「・・・・・・・・・・・・ふんっ」

公園の敷地を出たところで、やっと手を離してもらえた。

-----痛かった!!

やっと解放されたぜっおお痛て・・涙目になっちまった。

まったく・・・神奈川の双璧とはよく言ったもんだぜ。牧さんのゲンコツに負けず劣らずだ。

・・・しゃがみこんで頬っぺたをさすっている俺に、藤真さんもしゃがんで目線を合わせてきた。

藤真さんの目に、批難の色が浮かんでいる。何で・・・何ですか・・・

・・やっぱ、コケたから?みっともなかったすかね俺・・・・・・・・・

恥い。

1番カッコいいとこ見せたい人に、すっげカッコ悪いとこ、みられちまった・・・・

 

「・・・ったくもう!お前は何考えてやがるんだ!?」

「ぐっ・・・・・すんません藤真さん・・・俺、自信あったんすけど」

なんせ、久し振りだったもんで・・・

くっそー、中学んときは体操部からスカウトきたこともあるのにホントっすよ!

 

「バカっ!」 

「うっ」

「・・・バカだよ、俺は失敗したことを言ってるんじゃない」

「へ?」

「あんなことして・・・ケガでもしたら、どうするつもりだったんだ」

「!」

「・・まあ、それも海南の問題だがな。翔陽として別に損害は」

「藤真さん!」

「何だ」

「お、俺・・・嬉しいっす!」

「・・・はあ!?」

 
だって・・・・・だって!

俺の体の心配、してくれたってことでしょ!?


そんなん、思ってもみなかったすよ・・・

・・・嬉しいっす、めちゃくちゃ!!

「わああああん藤真さん〜っ!!」 

「何だよ!気持ち悪いやつだな離れろよ!」

「やだっ」

「無様にバク宙、失敗したくせに・・・カエルみたいで面白かったけど」

「うっ・・・・・・・・それ、触れないでくださいよおおお」

その痛い言葉に耳を塞いですごすご遠ざかった俺。 

だから、藤真さんが

「・・・そんなお前でもあの中でダントツ1番、かっこよかったけどな」

って呟いたのは、聞くことが出来なかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

パンクで踊っちゃいけないってルールはないじゃんよ?

ヒップホッポとかR&Bとかじゃなきゃカッコつかねえ??んなこたねーだろよ。

ようは、

気持ち伝われば、いいんだぜ。

どんなんでも、ルールなんてねーんだ。気持ちがこもってりゃ。

・・・それのこと、世界は愛って呼ぶらしいぜ??



アドリブで歌う歌はさ、

そのときの純粋な気持ちが込めれて、いいって気がしませんか?

あなたなら、きっとそれでいい、面白い、って言ってくれる気がする。


だから今度もし、あなたの前でダンスを踊ることがあるのなら、歌を歌うことがあるのなら、

今日みたいなあぶねーことはしないけど、

絶対かっこよく決めてみせるから、受け止めてくださいね?

俺の、アドリブのダンス。

アドリブで、その時の気持ちをあなたにストレートに伝える歌。

あなたのために、歌う歌。


俺の、あなたへの純粋な想い。

それは愛する・・・・・・・・・・愛する×××??

 



2014.10.28 先勝 改訂
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