The Game is Over
 


まるでこの、溶けたチョコレートがこびりついたような心。

布地に派手にへばりつき、細やかな繊維の間に沁み込み、跡に残った。

きっと終いには、虫食いができるのだろう。

・・・ぽっかりと空いた穴を埋める、同じ布地は手に入らない。
例え、どんなに似た布地を引っ張り出してきても・・・埋められないのだろう。

束縛は、呆れるほどあっさりと解けたと言うのに。

・・・小さなチョコレートは、嫌味な程の違和感を残していった。


きっとこれが、ゲームオーバーの合図なのだろう。


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女という生き物は、男とは違う嗅覚を持っている――と牧は思った。

単なる臭いを嗅ぎ分ける五感のそれとは違う・・・言わば第六感のような。
例えて言えば、刑事ドラマで犯人を 『におう』 と表現し、疑うような。
そう・・・経験に基づいた・・・原始的な、直感的な、非科学的な。

そして厄介な事に、本人が意識しているかしていないかは別として・・
それは大抵、際どいところを突いてくる。




「パパー!エリカ早くパパのおへやみたいー」
「パパじゃなくてお父さんだろ!そしてここは部屋ではなくオフィスだ」
「まぁまぁ!細かい事ぉ、今日は良いじゃないの」


――こんなことになることを、1番恐れていたのだ。
そしてその、恐れていたことは起こってしまった。

ここはS商事の横浜本社、24Fの貿易部門フロア。牧の職場だ。
そこに、妻の小百合と娘のエリカが堂々といる光景。
家族でも無論部外者であるので、本来なら、これは異常事態である。

・・・だが、本日はその限りではない。
何故なら今日は、世間の夏休みに合わせて職場の設けた家族開放デー。
社員の子どもや家族を対象とした、社会見学会だ。
おかげでどのフロアも、幼稚園から小学生くらいの子どもと母親で、溢れ返っていた。

それでもこの日は任意だから、年頃の子どもがいても招待せず
いつもと同じように仕事に没頭する社員も、少なからずいる。

そして、牧自身、そうするつもりであったのに・・・。




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1カ月前、夕食を食べながら夕刊を広げていると
いきなり小百合に切り出された。


「紳一ぃ、私、観に行きたいわ貴方の会社」
「・・・は?」
「S商事が観たいの」
「どうしたんだ、突然」
「突然じゃないわ、前から常々思っていたのよ」
「・・面白いものなんか、何も無いぞ」
「大層なものなんて求めてないわよー、単なる好奇心なんだから。
専業主婦・小百合は見た!S商事潜入リポート!!・・・なーんちゃってw」
「潜入?来たって、入れないのに?」
「それよ!!・・・入れる日があるみたいじゃなーい?」
「・・・何だって?」
「これ!今月の、社内報」
「・・おぉ・・それをどこから」
「ここにね・・ほら!家族開放デーって!!」
「ああ・・そんなもの、あったな」
「”毎年大好評の夏休み家族向け企画”・・・って!これ、毎年やってるの?」
「・・・やってるな、そういえば」
「何で教えてくれなかったのよー!行きたいじゃないのよぉ」
「・・君がそんなものに興味を示すと思わなかったからな」
「えええー!?そんなことないわよぉ私すごく行きたいわぁ!!・・・ねぇエリカ!!」
「なぁにママ―?」
「エリカもパパのお仕事してるとこ、みたいわよね?」
「おしごとしてるとこ?」
「そう。パパの、会社でのお部屋」
「おへや?・・・みたい!!エリカみたい!!」
「エリカ・・・」
「ほら!これで決まりね♪」


・・・何故持って帰ってきてしまったのか、社内報など。
まさか今月号に、そんなものが載っているとは知らなかった。
(忙しくて、もらっても会社でじっくり見ている暇などない)
知っていたら・・・もちろん目につかないように、早々と捨てていただろう。

天真爛漫で好奇心旺盛な妻の小百合。
こんな企画があれば、興味を示すだろうことは、牧にも解っていた。火を見るより明らかに。

それでも、牧が今まで伝えなかったのには訳がある。単純な訳が。
単に妻と娘に、職場に来て欲しくなかったのだ。

そしてその理由は・・・いわずもがな、会社にある。




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「ほほう!牧くんの奥さんか、これはこれはお美しい」
「主任の娘さんすっごく可愛いー!!目がくりくりー!!お人形さんみたいーww」

・・・牧直属の上司や、アシスタントの若い女子たちが賑やかに出迎えてくれた。
最初はどうなることかと思ったが、悪い気はしない。

牧の気持ちが落ち着いている理由・・・
それは最大の”要因”が、本日朝から外出しているのを
社員の行先を示すホワイトボードで、確認済だからだ。

そうだ、その”要因”は、そう言えば子どもが嫌いだった。
だからこの家族開放デーも、露骨に嫌っていた。
おそらく今日がその日だと解っていたから、彼は朝から外出しているのだろう。

(本当に良かった・・・あいつがいなくて)

・・・そう、思っていたのに。



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「パパー!これ、もらったのー!!」
「・・・うわっ!?」

エリカが、背後から急に飛びついて来た。

「もらったって?」

何を、誰に?


しゃがみこんで彼女の背丈に並び、小さな手の平の中を見ると、
さらに小さな、チロルチョコが3つ。

・・・牧は、このチョコレートを常備している同僚を知っていた。
(彼は、パソコンに長時間向かっていると血糖値が下がると言って
しばしばこれを食べて作業をしている)


「いけなかったか?チョコレートなんて、食べさせちゃ」

ああ、そう、彼はこの凛とした、淀みのない声で。

見上げれば―――やっぱり。

この、極端に端正な顔で。


「・・・おまえ、今日は終日外じゃなかったのか」
「予定が早く終わったんだ――ただいま~」
「そうか・・・」
「つーか今日、家族開放デーだったんだな」
「知らなかったのか」
「数日前までは知ってたけど、すっっかり忘れてた。おまえ、家族呼んでたんだな」
「あ・・・ああ」
「あなた!こちらの方は?」
振り返ると、妻の小百合が嬉々とした様子で、すぐ傍に来ていた。

「・・ああ、こいつは同期の藤真だ」
「まぁ!紳一さんの同期なんですか?同じ年?」
「ええ、初めまして。藤真と言います」
「初めまして・・お若く見えますねぇ!!」
「牧くんが、年より随分落ち着いて見えますものね」
「おまえな・・・」
「私、妻の小百合です。いつも主人がお世話になっております」
「ご丁寧に。こちらこそ」
「娘にチョコレートまでいただいて!ありがとうございました」
「いや、あんなものしかなくて逆にすみません」
「パパー!ふじまさんと仲良しなの?」
「・・エリカ!パパじゃなくてお父さんだろ!!」
「・・・ぷっ!牧がパパって呼ばれてら」
「藤真っっ!!」
「ハマりすぎてて笑えるぜ・・・俺もこれからそう呼ばせてもらおうかな、紳一パパ」
「お・・・おまえっっ!!」
「・・・おっと、おまえと遊んでる場合じゃないんだ俺は。
奥さん、エリカちゃん、ここは大したものはないけど、今日は色々見て行ってくださいね」

藤真はケラケラ笑いながら興奮している牧の肩を叩き、
上司の方へ報告なのか相談なのかに・・・さっさと行ってしまった。



「あいつめ・・・・」
「ちょっとー!すっっごい美形ね藤真さんって!!モデルみたい!!」
「・・・そうか?毎日見てるから、解らんな。見慣れた」
「あの顔を毎日見られるって良いわねぇ・・・!どうして今まで話してくれなかったのよぅ」
「はっっ!?・・何の話をだ!!??」
「藤真さんの話に決まってるじゃない!!あんな美男子がいるなんて、聞いてない!!」
「・・・馬鹿馬鹿しい!!どうしてそんなことをいちいち君に報告せにゃならんのだ」
「えー!?重大なことじゃないの・・・ところで、あの人って独身?」
「そうだが」
「特定の相手は?」
「さあ・・・そういう話は聞いたことがないな・・・」
「ふーん・・・」
「おい・・・一体何を考えている?」
「妹の理香子に、どうかしら?あの子、すごい面食いだけど彼なら絶対OKよ!」
「ばっ・・・馬鹿言うな!!」
「えっ!?何で馬鹿なの!?」
「ふ・・・藤真にだって好みとかあるだろうしだな!」
「えー!?あの子、可愛いのに・・・もしかして彼、美人のがタイプかしら?」
「そんなことは、知らん!!」
「ママー、エリカ、もっとふじまさんとお話したいー!!」
「まぁ!エリカも藤真さんが気に入っちゃったの?
じゃあ・・・エリカのお婿さんに来てもらおうっかww?パパはどう思うー??」
「・・・下らん!付き合いきれん!!」
「何、怒ってるの?」
「怒ってなどおらんわ!」
「そう?ならいいけどw」
「ねーねー、ふじまさんとお話したいってばー!!」
「エリカ、藤真さんは今から大事なお仕事があるんだよ。
だから無理なんだ。それより、お父さんとたくさん話そうね」
「やーだ!!パパじゃなくてふじまさんがいいー!!」
「・・・・・・!!」
「やだぁあなた、娘にふられちゃったわねwww」




**********************************




手洗いに行きたいと言い出したエリカを、小百合が連れて行った。

静かになった誰もいない廊下で、牧は深く息を吐いて壁にもたれかかった。

・・・するとそこに、上司と話を終えた藤真が現れた。




「藤真」
「・・・・・・・」
「あ!?おいっ・・・・」


バタバタバタバタ―――

・・・いきなり駆け出した藤真を追う格好となった。



バンッッ

・・・藤真は打ち合わせスペースの、
入口付近の空き室に、素早く入り込んだ。

そして・・・鍵を閉めようとしたところへ、牧が身体を割り込ませて入って来た。


「なっ・・・!おまっっ・・・入ってくんなよ!!」
「い、痛い!!足!!挟まってる!!」
「おまえが勝手に挟まったんだろ!?出てけ!!」
「おまえ・・・!社内でぎゃーぎゃー騒ぐな」
「!」

藤真が周りを気にして気を緩めたのと同時に、
牧は身体を滑り込ませて、後ろ手に鍵を閉めた。



「・・・・・」
「何故逃げた」
「・・はぁ?」
「逃げたじゃないか、今、俺から」
「おまえ・・・勘違いも大概にしろ」
「何だって?」
「逃げたんじゃない。だいたい、何で俺がおまえから逃げなきゃならないワケ?
逃げなきゃなんないようなことしてるのは、おまえの方だろ?」
「!」
「俺はね、おまえのこと逃がしてあげたの。なのに、何でついてきちゃうワケ?」
「逃がした、だと?」
「うん。決めたから。もう、終わりだから俺たち」
「なっ・・・何て事言い出すんだ!いきなり!!」
「おーっと、苦情は一切受け付けないぞ。
元はと言えば、ルール違反をしたのはおまえだぜ?」
「ルール違反?」
「俺たちのことはここから持ち出さない。おまえは家庭に持ち帰らない。
・・・その代わり!ここは、会社は、聖域だ。俺の領域だ。
・・家庭のことは一切持ち込まない・・・それがルールだっただろ?」
「ああ・・・」
「それなのに!何故・・・おまえはそれを侵した?
家族を連れて、土足で踏み込んで来た!?
悪趣味なやつめ・・俺から・・俺の唯一の居場所を奪って、楽しいワケ!?」
「な・・・何を大袈裟な!!踏み込む!?奪う!?」
「・・・ふん・・まぁ、確かに大袈裟だったかもしれない・・・
あんなに綺麗で人を疑うことも知らないような純朴な奥さんと、
おまえに似ずお人形みたいで、可愛くてしかたない子ども相手には」
「おまえ・・・子ども苦手なんじゃなかったのか」
「あ?」
「可愛いって思うのか」
「・・・可愛い」
「そうか」
「・・・・・・ワケねーだろうが、このアホ!!」
「なっ・・・!!」
「エリカちゃんの、パパが馬鹿なばっかりに可哀想にー。
馬鹿牧の子どもでなかったら、とっっても、天使みたいに可愛いのにね。
だけど、残念でしたぁー!・・・坊主憎けりゃ袈裟まで憎いんだよ!!クソガキが!!」
「おまえ!!!!・・エリカのこと、そんな風に言うな!!」
「あれー?・・もしかして紳一パパ、怒ってんの?
知らなかった?俺はこういう人間なんだよ。最低なんだよ。
そんな俺と、大事な妻子を差し置いてまで不倫してたおまえは もっと最低ー!・・ってワケ」
「藤真・・・」
「でも、俺にだって人の心があるからな、
情けをかけてやってんだ。同期のよしみで、無傷で逃がしてやる。
愛人解放宣言、出血大サービスさ」
「・・・おまえがさっきから言っている意味が、全っ然わからん」
「頭悪いねー牧くん。人の話を理解しようとする気、あるのかなぁ?
・・だからね、別れるってゆってんの。おまえとは」
「藤真!!」
「別れてやる。手切れ金も、条件も、一切何もなしで。最高だと思わない?
我ながら、こんな聞きワケ良い愛人なんて2度と現れないと思うぜ。
これに懲りて、今後は妻子一本で細々と生活するんだな。
昨年買った家にせっせと給料持って帰って、地道にローンでも返しながら年、食っていけよ」
「藤真・・・悪かったから!黙って家族を連れて来たことは悪かった!!
・・どうしても行くと言って聞かなかったんだ!許してくれ」
「・・・おまえ、さっきから全部話のピント、外してやんの。
許すとか許さないとかの問題じゃないんだってばこれは」
「では・・どういう問題なんだ?」
「だから、問題なんて何もないの。単に終わったの。時間切れだよ」
「時間切れ、だと!?」
「さっき気付いちゃったんだよね。
俺、妻子を大事にしてない牧なんて、好きじゃない」
「!藤真・・・」
「だけど!俺が1番になれない関係なんて、もーーっっと!好きじゃないんだなぁ~。
学生時代バスケで負け続けた上に、まだ後手に回るなんて、もうたくさん!!そんなのやだやだっ」
「1番に・・・だと!?」
「奥さんと子どもの次、はごめんなんだ」
「・・・おまえは、次、などではないぞ!」
「でも、1番じゃないだろ」
「それはっっ・・・!」
「でも別にそこ、もうどうもしなくていいから」
「よくないから、別れるなんて言い出したんだろ!?
俺にとっては・・・3人とも大事だ!!比べることはできん!!」
「はっ・・・・ははははは!!本当の馬鹿だな、牧」
「・・・この答えでは、駄目なのか」
「全然駄目だね。おまえ、絶対3人抱えて生きていけないって」
「ならば・・・妻と、別れろと言うのか・・・!?」
「・・・はあ!?ホント究極論の単純馬鹿だな。だからそんなの、全然望んでないんだって」
「!!では!!俺は一体どうすれば良いのだ!?」
「だから、俺らが別れるんだって。フツーに考えてそれが1番まともな答えに決まってる」
「・・・それだけはできない!!やめろ!!」
「だーかーらっっ!!
やめるとかやめないとかじゃないんだって、全部終わったんだって・・・女々しいぞ!」
「馬鹿を言うなこのっっ・・・!」
「いっ・・・いやっ・・!・ちょっ・・・社内で何考えてんだこのスケベじじい!!」
「うっっ!」

・・・白い細腕が、牧の濃紺のネクタイを乱暴に掴み上げた。
今までにない、強い力だった。

そして、耳元でそっと囁いた。

「もう、ゲームオーバなんだよ」




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「あっ・・あなた!どこ行ってたのよぉぉ、もうっっ探したんだからぁ」
「すまん・・・ちょっと、仕事のことで捕まっていた」
「っ・・・く・・・うっ・・・うええええ・・・」
「?・・・エリカ!?どうした?何故泣いている!?何があった!?」
「・・もうっっ、コレよぉぉお」
「これは・・・」

エリカの手の平には、潰れて溶け出したチロルチョコ。

「藤真さんからもらったからーって、何度言っても握りしめて離さなくって。
そんな風にしてたら、そりゃ溶けちゃうに決まってるのに・・・ねぇ?馬鹿な娘ねぇ」
「エリカ・・・それ、こっちによこしなさい。捨てよう」
「だめっっ!!」
「お父さんが新しいのを、10個でも20個でも買ってやるから・・・ほら!!」
「嫌っっ!!エリカこれがいいの!!やめて・・・!!ひっっく・・・うう」
「エリカ・・・」
「きゃー!!あなたまでチョコまみれになってるじゃないの!!ちょっとー!!」


・・・幼い彼女の手の平にも、ピンクの可憐なスカートにも、白くて愛らしい頬っぺたにも。

・・・牧の上質なスーツのジャケットにも、綿100%の細いストライプのカッターシャツにも。

3つのチロルチョコは、可愛らしいセロファンや品のある銀紙から好き放題に露出し
溶けあって、混ざり合って・・・醜くだらしない茶色をさらして、彼らを浸食していた。

そう、3つの。

妻の小百合と、娘のエリカと・・・藤真と。

・・・牧はもう少しで、このチョコレートのように
3つとも・・・3人とも、駄目にしてしまうところだったのだろうか?

”逃がしてやる”と藤真は言った。

だが、すでに牧の気持ちは
まるでこの・・・溶けたチョコレートがこびりついたよう、だった。

布地に派手にへばりつき、細やかな繊維の間に沁み込み、跡に残った。

きっと終いには、虫食いができるのだろう。

・・・ぽっかりと空いた穴を埋める、同じ布地は手に入らない。
例え、どんなに似た布地を引っ張り出してきても・・・埋められないのだろう。

束縛は、呆れるほどあっさりと解けたと言うのに。

いや、むしろ、縛られていたのはどっちだったと言うのだろう。

藤真は、最初から最後まで自由だった。

ならば、縛ろうとしていたのは?

結局、縛られていたのは?

誰?



・・・小さなチョコレートは、嫌味な程の違和感を残していった。

(これの、どこが無傷だと言うんだ?)




妻の小百合が、濡らしてきたレースの薄いハンカチで
牧についたチョコレートを、拭ってくれた。
・・・こびりついたそれは大層しつこく、気休めくらいにしかならなかったが。


「・・あらぁ?あなた、ネクタイ曲がってるわ」

そう言って、どこか嬉しそうにそれを締め直した妻。

・・・きっとこれが、ゲームオーバーの合図なのだろう。

牧は本来束縛されるべきところへ、戻って行かなければならない。


そう、これ以上は、もう。



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「パパー、あの人たち、何してるの?」
・・・海外と電話会議をしている集団を指さして、エリカが問うてくる。

「ああ・・あれは、外国と、電話で仕事のお話をしているんだよ」
「ふーん・・・あれ、英語?」
「そうだ」
「パパも外国とお話、英語ですることあるの?」
「ああ、昨日もしたよ」
「英語でお話だって!・・・パパはすごいねぇ、エリカ」
「うんっっ!!エリカも大きくなったら、いっぱいお仕事英語でしたいー!!」
「ふふふ、だったらこれから、たくさんお勉強しなくちゃねーww」


楽しそうな2人を尻目に、牧はひとり、つぶやいた。

「Love is the end
・・・The Game is Over」

(愛したら終わり
・・・ゲーム終了だ―――――)


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<妄想誘発BGM>

*BIGMAMA/The Game is Over
アルバム Dowsing For The Future
アルバム 君がまたブラウスのボタンを留めるまで


The game is over as soon as you give up
・・・諦めたら試合終了ですよ ってことで
久々に突発妄想キター。2日で書き上げ。
某サイトのM様とちらっとした牧の不倫の話から、ひとりで勝手に暴走。
牧さん不倫もの読みたいー。誰か書いてー自家発電はとりあえず完了ー。

2013.10,17
今日が誕生日の人が、会社に2人もいます。
彼らにおめでとう。愛を込めて、チロルチョコを。

(お手数ですが、ブラウザでお戻り願います)